記念硬貨の価値:発行枚数が多いものはプレミアがつかない
オリンピックや万博など、イベントの記念に発行される記念硬貨。額面は100円、500円といった一般的な金額から、10万円金貨といった高額なものまでさまざまです。もちろん、額面どおりの金額で使用できますが、大事に保管している人がほとんどでしょう。記念硬貨は発行数が決まっているので、いつかプレミアがつくかもと考えている人も多いと思いますが、これはちょっと難しいようです。ほとんどの記念硬貨の買取価格は額面どおりになっています。それは、発行数限定といえども、その枚数が多いことが原因です。例えば、2005年の愛知万博「愛・地球博」の記念硬貨は824万1千枚も作られたそうです。こんなに大量に発行されていては、プレミアが付くことはこの先もなさそうです。
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買取にプレミアのつく記念硬貨
ごく少数ですが、額面以上の価値がつく記念硬貨も存在します。プレミアのつく条件は、有名で話題を呼んだイベントのものであること、発行枚数が少ないことです。買取価格の相場をいくつかピックアップしてみましょう。「東京オリンピック・千円銀貨」の価格は1,200円。「長野オリンピック・五千円硬貨」の価格は5,500円。「天皇御在位60年プルーフ箱付き・10万円金貨」は108,800円。「平成御在位プルーフ・10万円金貨」は105,800円。「平成御在位10年・1万円金貨」の価格は45,000円。「愛知万博2005年・1万円金貨」36,000円。「第5回アジア大会・千円銀貨」の価格は27,000円。「2002年FIFAワールドカップ・千円銀貨」10,000円などです。記念硬貨の買取は金券ショップなどが一般的ですが、10万円金貨などは箱付きのみしか買取しないショップが多く、500円記念硬貨は買取不可のショップも多いので、売買の際には問い合わせてみましょう。
記念硬貨の大量偽造事件
ここで、1990年に発覚した「天皇陛下御在位60年記念金貨大量偽造事件」という、記念硬貨にまつわる事件を取り上げてみたいと思います。1985年、時の中曽根内閣は、当時深刻だったアメリカとの貿易摩擦を大量の金の購入で緩和することと、収益を次年度の財源とするために、10万円金貨「天皇陛下御在位60年記念金貨」を発行することにします。金貨は翌1986年に発行され、910万枚が出回りました。1990年、日本国内大手の貨幣商がスイスから輸入した、この記念金貨1000枚を東京の都市銀行に預けたところ、行員が包装の違和感に気づき、鑑定の結果、預けられた全ての金貨が偽物であることが判明します。その後の調査で偽造された金貨は10万7946枚に上ることがわかり、額面が10万円であったために、107億9460万円という巨額偽造事件となりました。国際的偽造グループ関与の可能性が高いことがわかりましたが、偽造グループの特定までには至らず、未解決事件となっています。この事件を踏まえ、記念金貨は金の地金価格をはるかに超える価格で販売されるが額面は低く設定される、収集型金貨の形式で発行されるようになりました。